我が校が誇る自慢の応援団!

応援団って何ですか?

日本語フェスティバルのコンペティション締切が近づいた頃、コンペティション参加者を募るため、生徒たちを集めてミーティングを行いました。

そこでパートナー先生と私は、『応援団』に挑戦してみようよ!と生徒たちを誘導。

応援団といえば、日本人にとってはカッコいいものという認識かと思います。

しかし、応援団なんて全く知らないマレーシアの生徒たち。応援団の映像を見せると、まさかの笑いが出ました。彼らにとっては、図太い声と真顔でキレッキレな動きをするその姿がどうも不思議なようです。

笑われるとは思ってもなかったので動揺しつつも、応援団はカッコいいものだとアピールした結果、ノリノリとは言えないが10人の男の子が名乗りを挙げてくれました。

応援団指導スタート!

本格的に練習に取り掛かり始めたのは、本番の約1ヶ月前のこと。

応援団といえば足を広げて腰を下げた姿勢が基本ですよね。
日本人にとってもあの姿勢はキツイかと思います。ましてや初めて挑戦する彼らにとっは拷問級です。

この基本姿勢をキープさせて、10人を一人ずつチェックしようとしたら7人目を見たあたりで全員崩れ去りました。(笑)

指先まで力の入った鋭い腕の動き・・・
これまた上手くいかないもんです。言葉で伝えるのは難しい。
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さらに、日本語を話すのもままならない彼らに応援団独特の日本語フレーズを与えるわけですが、舌が回らないんですよね。声はいいんだけど、発音がとっても可愛くなってしまう・・・

スタートから多くの課題が発覚し、みんな挫折しないだろうかと心配になりました。

愉快な練習の日々

スタート時は夜のお祈り後の21時から1時間半。
この時間だけだと本番までに完成させるのはかなり厳しい・・・

しかし、1週間後には「練習時間を増やしたい!」との嬉しい申し出が。
夜21時スタートが20時スタートに早まり、自習時間である午後の時間も加わって、多いときは1日に4時間も練習するようになりました。
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男女の区別が厳格なイスラム教。応援団のメンバーは全てマレー系のイスラム教徒です。よって、彼らとの距離感や接し方が分からず、当初は指導するにもかなり遠慮していました。

けれど、みんなはやる気を見せて頼ってくれるし、一緒に過ごす時間が増えるにつれて信頼関係も芽生えてきます。

それからは、「異教徒の姉ちゃんなので許してね!」って感じで割り切って、ガンガン指導するようになりました。

当初は彼らも私に遠慮していたかと思いますが、すぐに慣れちゃうもんです。
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隙あらば、ふざけたり遊びだしたりするので、まだまだ子どもだなぁと呆れることも多いですが、毎日たくさん笑わせてもらってました。

問題発生!

生徒たちの自主性を尊重すべきだと考えているので、私は基本的に振付や掛け声などの技術的指導しかしません。練習日程や時間配分などは一任しています。彼らも自主的に練習の申し出てくれるし、ちゃんと練習にも集まってくれるので信頼していました。

ただ、性格は十人十色です。半月を経た頃にはメンバーのやる気度に温度差が生まれてきたようでした。

休憩時間はもちろん自由に過ごしてもらいます。
中には休憩時間でも振付の復習をする子もいて、当然ながら覚えが早いし上手です。休憩の切り上げも進んで声掛けしてくれます。

それに対して、やる気低下中の子がなかなか動き出さない上、練習を再開しても適当だし、動きも全然合わせません。

そういった温度差から仲間割れが起こったこともありました。マレー語は少しは分かるし、雰囲気でも察することはできるので、けっこうヤバイなぁと心配で仕方がなかったです。

「やる気ないんやったら他のメンバーの迷惑やから出てけや!」って、日本人相手だったら叱っていたでしょう。でも、グッと堪え、彼らを信じて冷静に対応するようにしていました。

また、団長と太鼓という主軸2人が課外活動の合宿のために、ラストの1週間留守という悲劇も起こりました。
残されたメンバーのモチベーション低下が明らかで、私も対処の方法が分からず困ってしまいました。

色々な問題が起こりましたが、それを乗り越えた彼らには確かな信頼と自信が生まれたように思います。

本番当日

JLfest当日の朝、出発直前まで最終調整。
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彼らなら大丈夫。素直にそう思えた。

いよいよ、本番です!
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衣装を着こなして、円陣を組む姿は見違えるように頼もしい。
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「しっかり前を向いてね。間違っても笑わないこと!みんなのこと信じてるから。」と言って送り出した。

驚いた。練習でも聞いたことないほどの力強くハッキリした掛け声。
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・・・めちゃくちゃカッコイイやん。
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練習通り、いや、練習以上にキレのある動きが出来ていた。
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期待を遥かに超える完璧な演舞を魅せてくれた彼らの姿に胸が熱くなった。
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嬉しくて、感動して、誇らしくて・・・演舞を終えた彼らの元に思わず駈け出してしまいました。

イスラム文化じゃなければ抱きしめていたところです。それは我慢して、褒めに褒めちぎりました!

彼ら自身も納得いく演舞だったんでしょう。やり切った清々しい表情!
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本当にカッコ良かったよ!

結果はいかに・・・

優勝できる自信がありました。それほど素晴らしいって思える演舞でした。

しかしながら、入賞もできませんでした。
結果を決めるのは審査員。審査基準は分かりません。もちろんどこの学校も頑張ったに違いありません。それぞれ素晴らしいパフォーマンスだったと思います。

だけど、正直なところ納得できませんでした。仕方がないことなんだけど・・・

何が足りなかったのか、私の指導方法が悪かったのか・・・一生懸命努力した応援団のみんなに申し訳ない気持ちでいっぱいで、結果発表の後、声をかけることも顔を合わせることもできませんでした。

だけど、私にとっては間違いなく一番の応援団です。胸を張って自慢できる最高のチームです。

カタチとして残すことが出来なかったけれど、彼らと過ごした1ヶ月間は色濃く記憶に残っていくでしょう。

感動と素敵な時間をくれた10人に心から感謝です。

後輩に伝承してもらって、来年は優勝してほしいな!


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